近年注目を集めている住宅用蓄電システム。
蓄電池を選ぶ際にまず注目したいのが蓄電容量ですが、どれくらいの容量を選ぶべきなのでしょうか?
蓄電池の容量を選ぶ目安
蓄電池を導入する際に、まず気にしたいのが蓄電池の容量です。
いざ停電という時に、蓄電池は活躍してくれますが、蓄電容量を一杯に充電してあったとしても、2019年現在の家庭用蓄電システムの蓄電池は、良くて丸一日分の電力が蓄えられる程度のもので、思ったより長期間は使えない、というのが最初に感じる印象かもしれません。
もちろん、停電時は節約して使うことで、電気が使える期間を延ばすことができますし、全く電気が使えない状況と比べたら、大きなメリットになることには変わりありません。
首都圏直下型地震や南海トラフ大地震がいつ起こってもおかしくない現在、やはり蓄電池は持っておくに越したことがないアイテムと言えるでしょう。
家庭で使う蓄電池には、まず単純に以下の2パターンで考えてみると良いでしょう。
小中容量(蓄電容量4kW~7kW未満)
家庭用蓄電システムの中でも比較的安価で求めやすく、容量が小さい分サイズもコンパクトなものが多いので、導入しやすい蓄電池です。
しかしながら、蓄電容量が小さいので、停電時には限定的な活用となります。クーラーやIHなど200V機器は使えないと思っていた方が良いでしょう。
使っているうちに、少々物足りなさを感じてしまうかもしれません。
停電時は、家全体をバックアップするのではなく、照明や停電時用のコンセントなど停電時には最低限の家電のみ使うように配線して備えます。
容量が少ないものでも、放電と充電が同時にできる機種であれば、1日に2サイクル分充放電して、実質2倍の容量で運用する、という使い方ができる機種もあります。
低容量の蓄電池だとしても、あるとないのではエネルギー活用の仕方が大きく変わりますので、検討してみることをオススメします。
導入の経済的メリット:約¥2,000/月
※蓄電容量5kWhの蓄電池の容量分を自家消費により2日間で使い切ることを繰り返した場合の簡易計算。
※系統電力の値段を28円/kWhとして計算
5kWh × 15日 = 75kWh
75kWh × 28円/kWh = 2,100円・・経済効果
※毎日、満充電かつ全て自家消費すれば、約4,000円/月の経済効果になりますね。
大容量(蓄電容量7kW以上)
低容量のものより導入費用は掛かりますが、やはり大容量の蓄電ができるのは安心です。
停電時でも、家中の電気を丸一日分ほど使える容量がありますし、実際停電になったら節約して使いますからインフラが復旧する数日間は持ちこたえられる分の容量であると言えるでしょう。
また、特定負荷だと停電時には使えなくなる家電もあるでしょうが、大容量の蓄電池は家中の負荷全てをバックアップできる全負荷型対応のタイプが多いので、停電時も全てのコンセントや家電が使えるのも安心ポイントの一つです。
機種によっては将来を見据えて電気自動車の電力供給に対応できるものもあります。
また、太陽光との連携で、系統電力に頼らずにゼロエネルギーハウス(ZEH)を目指すには、大容量の蓄電池が欠かせません。
エネルギーのフル活用を目指すなら、大容量の蓄電池がオススメします。
導入の経済的メリット:約¥4,000/月
※蓄電容量9.8kWhの蓄電池の容量分を自家消費により2日間で使い切ることを繰り返した場合の簡易計算。
※系統電力の値段を28円/kWhとして計算
9.8kWh × 15日 = 147kWh
147kWh × 28円/kWh = 4,116円・・経済効果
※毎日、満充電かつ全て自家消費すれば、約8,000円/月の経済効果になりますね。
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